インドの壮大な叙事詩映画として世界中で話題となった『バーフバリ 王の凱旋』のあらすじを、詳しくご紹介していきます。
この映画はS・S・ラージャマウリ監督による2部作の完結編。
どんな話なのか簡単に言うと「父の仇を討ち、王国を取り戻すために戦う英雄の物語」ですね。
インドの興行収入記録を塗り替えた話題作であり、国際的な映画祭でも高く評価された作品です。
私は月に20本の映画を観る映画ファンですが、この作品は間違いなく近年観た中でも印象深い一本でした。
これから観る方のために、ネタバレなしで作品の魅力をお伝えしていきますよ。
『バーフバリ 王の凱旋』のあらすじを簡単に(ネタバレなし)
『バーフバリ 王の凱旋』のあらすじを詳しく(ネタバレなし)
物語は前作から25年後、滝の下の世界で暮らしていたマヘンドラが、偶然にも母デーヴァセーナの存在を知ることから始まる。
王家の忠実な剣士カッタッパから、マヘンドラは衝撃的な真実を聞かされる。
自分の父アマレンドラ・バーフバリは、本来ならマヒシュマティ王国の正統な後継者だった。
しかし、王位を狙う従兄弟のバラーラデーヴァとその父ビッジャラデーヴァの陰謀により、国母シヴァガミから追放され、最終的にカッタッパの手で消されてしまったのである。
父の死後、暴君となったバラーラデーヴァは圧政を敷き、母のデーヴァセーナを25年間も幽閉し続けていた。
この事実を知ったマヘンドラは激怒し、真の王としての血を覚醒させる。
彼は仲間たちと共に軍を編成し、暴君バラーラデーヴァに戦いを挑む決意を固めるのだった――。
※今作『バーフバリ 王の凱旋』は前作『バーフバリ 伝説誕生』の続編にあたります。
『バーフバリ』シリーズの正しい見る順番はこちらで解説しています。

『バーフバリ 王の凱旋』を観た感想
この映画を観て、まず驚いたのはそのスケールの大きさです。
戦闘シーンの迫力が本当にすごくて、特にヤシの木を投石機代わりにして宮殿に乗り込むシーンなんて、もう度肝を抜かれました。
「そんなことできるわけないだろ!」って思いながらも、なぜか納得してしまう不思議な魅力がありますね。
インド映画特有の歌とダンスも素晴らしくて、特にアクションシーンの合間に挟まれる音楽シーンが、物語にメリハリをつけています。
日本の映画では絶対に見られない独特の表現方法で、最初は戸惑いましたが慣れると中毒性がありますよ。
キャラクター造形も秀逸で、主人公マヘンドラの成長物語としても楽しめました。
父の仇を討つという王道のプロットながら、展開に飽きることがありません。
特に印象的だったのは、悪役のバラーラデーヴァの描かれ方です。
単なる悪者ではなく、彼なりの動機や背景がしっかりと描かれているので、憎たらしいけれど理解できる部分もあるんです。
映像美についても語らずにはいられません。
豪華な衣装、美術セット、そして戦闘シーンの撮影技術は本当に見事でした。
特に最終決戦の場面は、手に汗握る迫力で最後まで目が離せませんでした。
ただ、正直に言うとアクションが派手すぎて、現実離れしすぎている部分もあります。
リアリティを重視する方には少し受け入れにくいかもしれませんね。
でも、それがこの映画の魅力でもあるんです。
現実では絶対にありえないことを、堂々とやってのける豪快さが爽快感につながっています。
感動的な場面も多く、特に家族愛や忠誠心をテーマにした場面では思わず涙が出そうになりました。
167分という長時間の作品ですが、テンポが良いので最後まで集中して観ることができました。
※前作の『バーフバリ 伝説誕生』も当然面白いので、未見の方はこちらであらすじをご覧ください

『バーフバリ 王の凱旋』の個人的な評価
評価項目 | 点数 | コメント |
---|---|---|
ストーリー | ★★★★★★★☆☆☆ | 王道の復讐劇だが緻密で飽きさせない |
感動度 | ★★★★★★★★☆☆ | 家族愛と忠誠心のテーマが心に響く |
エンタメ性 | ★★★★★★★★★☆ | 壮大なスケールと独特の演出が魅力 |
総合評価 | 83点 | インド映画の新たな可能性を示した傑作 |
『バーフバリ 王の凱旋』の作品情報
項目 | 詳細 |
---|---|
公開年月日(日本) | 2017年12月29日 |
監督・脚本 | S・S・ラージャマウリ |
原作 | オリジナル |
主要キャスト |
|
上映時間 | 167分(完全版) |
製作国 | インド |
ジャンル | アクション、叙事詩、ドラマ |
配給 | ツイン |
制作会社 | ARKA MEDIAWORKS |
受賞歴 | 歴史的興行成績樹立
第39回モスクワ国際映画祭招待 |
視聴方法 | Amazonプライムビデオ等でレンタル配信 |
あの作品が好きなら『バーフバリ 王の凱旋』も好きかも?似ている映画3選
『バーフバリ 王の凱旋』のような壮大な叙事詩映画がお気に入りの方には、以下の作品もおすすめです。
歴史的背景や英雄の戦い、王位争いなどのテーマが共通しているので、きっと楽しめると思いますよ。
『ブレイブハート』(1995年)メル・ギブソン監督
スコットランドの自由を求めて戦った英雄ウィリアム・ウォレスの生涯を描いた歴史大作です。
メル・ギブソンが主演・監督を務め、アカデミー賞作品賞を受賞しました。
愛する人のために、そして民族の自由のために戦う姿が『バーフバリ』と重なります。
壮大な戦闘シーンと感動的な人間ドラマが魅力の作品ですね。
『ラストサムライ』(2003年)エドワード・ズウィック監督
明治維新期の日本を舞台に、トム・クルーズ演じる元軍人が武士道精神に触れて変わっていく物語です。
忠誠心や名誉、変革期の葛藤といったテーマが『バーフバリ』と共通しています。
美しい映像と共に描かれる戦士の生き様が印象的な作品です。
『グラディエーター』(2000年)リドリー・スコット監督
古代ローマを舞台に、将軍から奴隷剣闘士に身を落とした男の復讐劇を描いた作品です。
ラッセル・クロウの迫真の演技で、家族の仇を討つために戦う姿が描かれます。
権力争いや復讐というテーマ、そして壮大なアクションシーンが『バーフバリ』ファンにはたまらない内容です。
※また、同監督の大ヒット作『RRR』もおすすめなのは言うまでもありません。

振り返り
『バーフバリ 王の凱旋』のあらすじを簡単に、そして詳しくご紹介してきました。
父の仇を討ち王国を取り戻す英雄の物語として、この映画は間違いなく近年の傑作の一つです。
壮大なスケール、独特の演出、そして感動的な結末まで、どの要素をとっても見応えのある作品でした。
インド映画の新たな魅力を世界に示した記念すべき作品として、多くの映画ファンに観てほしい一本ですね。
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