映画『オズの魔法使』のあらすじをご紹介していきます。
1939年に公開されたこの名作は、ライマン・フランク・ボームの児童文学を原作とした不朽のファンタジー・ミュージカル。
公開から80年以上経ちますが、世界中で愛され続けています。
月に20本もの映画を観る私が、この映画がどんな話なのか、簡単にから詳しくまで段階的に説明し、最後には感想もお伝えします。
普段それほど映画を観ない方でも楽しめるよう、ネタバレなしで魅力をお伝えしていきますね。
『オズの魔法使』のあらすじを簡単に(ネタバレなし)
『オズの魔法使』のあらすじを詳しく(結末のネタバレなし)
少女ドロシーはカンザス州の農場で叔父夫婦と共に平凡な毎日を送っていたが、ある日突然、巨大な竜巻が襲来し、家ごと空高く舞い上げられてしまう。
気がつくと愛犬トトと一緒に、魔法の国オズに降り立っていた。
そこに北の良い魔女グリンダが現れ、家に帰るためにはエメラルドの都にいる偉大な魔法使いオズに会う必要があると教えてくれる。
黄色いレンガの道をたどってエメラルドの都を目指すドロシーとトト。
その道中で3人の仲間と出会うことになる。
まず現れたのは知恵が欲しい案山子(かかし)で、次に心を求めるブリキの木こり、そして勇気を欲しがる臆病なライオンだった。
それぞれが自分に足りないものを魔法使いにもらうため、ドロシーたちと一緒に旅をすることになる。
しかし西の悪い魔女が立ちはだかり、様々な妨害を仕掛けてくる。
魔女は空飛ぶ猿を使ってドロシーたちを襲わせ、仲間を引き離そうとするのだった。
それでも4人と1匹は互いを助け合い、困難を乗り越えながらエメラルドの都へと向かっていくのだった――。
『オズの魔法使』を観た感想
私が初めて観たのは子供の頃でしたが、大人になってから改めて観直すと、また違った魅力が見えてきて感動しました。
まず何と言っても映像の美しさがすごい!
カンザスのモノクロ映像から、オズの国のカラフルな世界への転換は、今観ても「おおお!」って声が出ちゃいます。
1939年の技術でこれだけ鮮やかな色彩を表現できていたなんて、当時の映画関係者の情熱と技術力には本当に脱帽ですよ。
特にエメラルドの都の緑の美しさは圧巻でした。
そして音楽がまた最高なんです!
「虹の彼方に(Somewhere Over the Rainbow)」は、ジュディ・ガーランドの歌声と共に永遠に心に残る名曲ですね。
この歌が流れるシーンでは毎回泣けてしまいます。
ドロシーの純粋な願いが歌に込められていて、聴いているだけで胸がじーんと温かくなるんですよ。
キャラクターたちの魅力も素晴らしかったです。
案山子の愛嬌、ブリキの木こりの優しさ、ライオンの憎めない臆病さ、それぞれが個性的で愛おしいキャラクターでした。
特に私が好きなのは案山子で、知恵がないと言いながらも一番的確な判断をするあのギャップがたまりません。
実は彼らが求めているものは既に持っているという設定も、大人になってから気づく深いメッセージですよね。
ただ正直に言うと、物語の展開は確かに単純で、現代の複雑な映画に慣れた目で観ると少し物足りなさを感じる部分もありました。
悪い魔女の動機もあまり深く描かれていないし、魔法使いオズの正体が判明するくだりも「え、それだけ?」って思っちゃいました。
でもそんな単純さこそが、この映画の魅力なのかもしれません。
子供でも理解できるストレートなメッセージ、「家族の大切さ」「友情の尊さ」「自分らしさの大切さ」といったテーマが、素直に心に響いてくるんです。
現代の映画は複雑で考えさせられる作品が多いですが、たまにはこういうシンプルで美しい物語に触れると、心が洗われる気分になりますよ。
映画を観終わった後の爽やかな気持ちは、なかなか味わえないものでした。
『オズの魔法使』の評価
評価項目 | 点数 | コメント |
---|---|---|
ストーリー | ★★★★★★★☆☆☆ | シンプルながら普遍的で美しい物語 |
感動度 | ★★★★★★★★☆☆ | 友情と家族愛に心を打たれる |
エンタメ性 | ★★★★★★★★☆☆ | 子供から大人まで楽しめる作品 |
総合評価 | 72点 | 映画史に残る名作だが現代では少し古さも |
『オズの魔法使』の作品情報
項目 | 詳細 |
---|---|
公開年月日 | 1939年(アメリカ) 日本公開:1954年12月22日 |
監督 | ヴィクター・フレミング |
脚本 |
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原作 | ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』 |
主要キャスト |
|
上映時間 | 約101分 |
受賞歴 | 第12回アカデミー賞「作曲賞」「歌曲賞」 「ジュディ・ガーランド特別賞」 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
主題歌 | 「虹の彼方に(Somewhere Over the Rainbow)」 |
ジャンル | ファンタジー、ミュージカル、冒険 |
配給・制作会社 | MGM(メトロ・ゴールドウィン・メイヤー) |
現在の視聴方法 | DVD/Blu-ray、動画配信サービス |
あの作品が好きなら『オズの魔法使』も好きかも?似ている映画3選
『オズの魔法使』が気に入った方におすすめしたい、似たテーマや魅力を持つ映画を3つご紹介します。
異世界での冒険、仲間との友情、そして「家に帰る」という普遍的なテーマを持つ作品を選びました。
『ラビリンス/魔王の迷宮』(1986年)ジム・ヘンソン監督
日常に不満を抱く15歳の少女サラが、弟をさらった魔王ジャレスを追って不思議な迷宮の世界に足を踏み入れる物語です。
ジェニファー・コネリーとデヴィッド・ボウイが出演し、パペットを駆使した幻想的な映像が印象的でした。
『オズの魔法使』と似ている点は、現実世界から異世界へと迷い込む設定と、風変わりな仲間たちとの出会いです。
主人公が冒険を通して成長し、最終的に自分自身の居場所を見つけるテーマも共通していますね。
『千と千尋の神隠し』(2001年)宮崎駿監督
10歳の少女千尋が、両親と共に不思議な世界に迷い込み、豚に変えられた両親を元に戻すために奮闘するスタジオジブリの傑作アニメです。
湯婆婆の湯屋で働きながら、様々な精霊や神々と出会い、成長していく姿が描かれています。
『オズの魔法使』との共通点は、見知らぬ世界で働きながら自分の居場所を見つけていく過程と、異形の者たちとの交流を通して主人公が成長するという構造です。
どちらも「家族のもとに帰る」ことが最終目標となっているのも似ていますよ。
『スタンド・バイ・ミー』(1986年)ロブ・ライナー監督
スティーヴン・キング原作で、4人の少年が旅に出る青春映画の名作です。
リヴァー・フェニックスやウィル・ウィートンが出演し、少年時代の友情と成長を丁寧に描いています。
ファンタジー作品ではありませんが、「仲間との冒険を通して自分自身と向き合う」というテーマが『オズの魔法使』と共通しています。
旅の終わりにそれぞれが大人への一歩を踏み出す姿は、ドロシーたちがオズの魔法使いから学びを得る結末と重なる部分がありますね。
振り返り
『オズの魔法使』は1939年公開ながら、今なお多くの人に愛され続ける永遠の名作です。
シンプルなあらすじの中に、友情、成長、家族愛といった普遍的なテーマが込められており、映像美と音楽の魅力も相まって心に残る作品となっています。
確かに現代の複雑な映画と比べると単純に感じる部分もありますが、それこそがこの映画の持つ純粋な魅力なのかもしれません。
普段映画をあまり観ない方にこそ、ぜひ一度観ていただきたい不朽の傑作ですよ。
■参照サイト:オズの魔法使 – Wikipedia
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