小津安二郎の映画を見る順番で迷っている方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、おすすめの視聴順番は以下のとおりです。
- 晩春(1949年)
- 麦秋(1951年)
- 東京物語(1953年)
- お早よう(1959年)
- 秋刀魚の味(1962年)
世界中の映画監督に影響を与え続ける巨匠・小津安二郎。
彼の作品は海外でも「人生で最高の一本」として挙げられるほど高く評価されています。
現在、上記の作品が見られるサブスク(動画配信サービス)がこちら。
| 作品名 | U-NEXT | Amazon Prime Video | Netflix |
|---|---|---|---|
| 晩春 | 見放題 | レンタル / チャンネル | 配信なし |
| 麦秋 | 見放題 | レンタル / チャンネル | 配信なし |
| 東京物語 | 見放題 | レンタル / チャンネル | 配信なし |
| お早よう | 見放題 | レンタル / チャンネル | 配信なし |
| 秋刀魚の味 | 見放題 | レンタル / チャンネル | 配信なし |
U-NEXTなら高画質で全作品が見放題です。
さてここから月に20本の映画を観る熱心な映画ファンである私が、「これから小津作品を観てみたい」という方に向けて、全54本にも及ぶ作品の中から理想的な見る順番やあらすじ、見どころなどを詳しく紹介していきますね。
小津安二郎の映画を見る順番は「テーマの深化」を追うのがベスト!
初めての方はどの作品から見るべきか
小津安二郎作品は公開順にこだわる必要はありませんが、様式の完成度と白黒からカラーへの変遷を意識した順番で見るのが最もスムーズなんです。
まずは『晩春』から始めることで、小津スタイルの確立を体感できます。
この作品は紀子三部作の始まりでもあり、小津監督と原節子が初めて組んだ金字塔。
その後『麦秋』で大家族の群像劇を、『東京物語』で最高傑作の深いテーマを味わいます。
カラー作品の『お早よう』で小津流のユーモアと色彩感覚を楽しみ、最後に遺作『秋刀魚の味』ですべてのテーマの集大成を観るという流れ。
時系列ではなく、作品のテーマと映像技術の進化を追う順番が理想的なんですよ。
理想的な小津安二郎作品の見る順番と詳細
今回おすすめする5作品を見る順番に並べた一覧表がこちらです。
| 見る順番 | タイトル | 公開年(日本) | カラー/白黒 |
|---|---|---|---|
| 1 | 晩春 | 1949年 | 白黒 |
| 2 | 麦秋 | 1951年 | 白黒 |
| 3 | 東京物語 | 1953年 | 白黒 |
| 4 | お早よう | 1959年 | カラー |
| 5 | 秋刀魚の味 | 1962年 | カラー |
正しい順番で見ないとどんなデメリットがあるか
バラバラな順番で見てしまうと、小津作品の真髄である「反復の美学」を見逃してしまうんです。
小津監督は同じ俳優(笠智衆など)を使い、似た設定(娘の結婚)を何度も描きます。
順を追って観ることで「同じ設定なのに、なぜこれほど印象が違うのか」という深化に気づけるんですよ。
また、独自のローアングル(畳の視点)や、人物がカメラを直視する構図が戦後どのように洗練されていったかという芸術的変化のプロセスも味わえなくなります。
単なる「既視感」で終わらせるのはもったいない。
作品同士のつながりは「家族の変化」というテーマで一貫しているんです。
戦後日本の大家族が崩れゆく過程を、同じモチーフを通して何度も描くことで、時代の変遷と人間の普遍性を浮かび上がらせています。
『小津安二郎』シリーズの作品情報とあらすじと見どころ
『晩春』
| 公開日(日本) | 1949年9月13日 |
|---|---|
| 監督 | 小津安二郎 |
| 脚本 |
|
| 主なキャスト |
|
| 上映時間 | 108分 |
あらすじ
鎌倉で父と二人暮らしをする紀子は、父との静かな暮らしを愛し結婚を拒んでいた。
周囲は紀子の結婚を心配し、父もまた娘の将来を案じる。
娘を嫁がせるため、父は自ら「再婚する」という嘘をつく。
やがて紀子は結婚を決意し、父娘は別れの時を迎える。
見どころ
小津監督と原節子が初めて組んだ金字塔的作品です。
父娘の別れを、鎌倉の風景と共に静謐に描き出す映像美が圧巻。
独特のローアングルと、感情を抑えた演技が生み出す余韻は、観る者の心に深く残ります。
紀子三部作の始まりとして、小津スタイルの確立を体感できる一本ですよ。
『麦秋』
| 公開日(日本) | 1951年10月3日 |
|---|---|
| 監督 | 小津安二郎 |
| 脚本 |
|
| 主なキャスト |
|
| 上映時間 | 124分 |
あらすじ
28歳の紀子の縁談を巡る大家族の騒動を描く。
周囲が勧める良縁を次々と断る紀子に、家族は困惑する。
そんな中、紀子が選んだ相手は子持ちの幼馴染だった。
自立した女性の決断と、それを受け入れる家族の姿が淡々と描かれる。
見どころ
紀子三部作の第2作として、自立した女性の決断を鮮やかに切り取っています。
大家族の賑やかな日常描写の中に、崩れゆく戦後日本の家族像が映し出されているんです。
原節子演じる紀子の凛とした佇まいと、周囲の人々との温かいやりとりが印象的。
変化する時代の中で、それでも続く人々の営みを感じられますよ。
『東京物語』
| 公開日(日本) | 1953年11月3日 |
|---|---|
| 監督 | 小津安二郎 |
| 脚本 |
|
| 主なキャスト |
|
| 上映時間 | 136分 |
あらすじ
尾道から東京へ上京した老夫婦を待っていたのは、冷たい現実だった。
多忙な子供たちは二人を疎んじ、邪魔者扱いする。
唯一優しく接したのは、戦死した次男の妻・紀子だった。
やがて母が急逝し、老いた父は一人尾道へ帰る。
見どころ
世界中の映画人が「人生で最高の一本」に挙げる小津安二郎の最高傑作です。
親子の断絶と無常観を、淡々とした演出で描き抜いています。
原節子演じる義理の娘・紀子の優しさが、作品全体に温かな光を与えているんですよ。
普遍的な家族の物語として、時代を超えて心に響く名作ですね。
『お早よう』
| 公開日(日本) | 1959年5月12日 |
|---|---|
| 監督 | 小津安二郎 |
| 脚本 |
|
| 主なキャスト |
|
| 上映時間 | 94分 |
あらすじ
テレビを買ってくれない親に抗議し、兄弟は一切口をきかない「無言の行」を始める。
近所では噂話が飛び交い、大人たちは虚礼に満ちた会話を繰り返す。
子供たちの純真な抗議と、大人社会の滑稽さが交錯する。
やがて誤解は解け、家族に平和が戻る。
見どころ
小津作品では珍しい、軽快なコメディタッチの作品です。
カラー作品ならではの赤や青の美しい色彩が画面を彩り、視覚的な楽しさがあります。
大人たちの虚礼をユーモアたっぷりに風刺しながら、子供の純真さを愛おしく描いているんですよ。
白黒作品とは違った小津監督の魅力を発見できる一本ですね。
『秋刀魚の味』
| 公開日(日本) | 1962年11月18日 |
|---|---|
| 監督 | 小津安二郎 |
| 脚本 |
|
| 主なキャスト |
|
| 上映時間 | 113分 |
あらすじ
男手一つで娘を育てた平山は、旧友との再会で老いを実感する。
独身のまま父の世話をする娘の将来を案じ、結婚を真剣に考え始める。
やがて娘は嫁いでいき、平山は一人残される。
静かな夜、彼は人生の寂寥を噛みしめる。
見どころ
小津安二郎の遺作として、すべてのテーマが集大成された作品です。
人生の寂寥と、それでも続いていく日常を静かに見つめる眼差しが印象的。
笠智衆の円熟した演技が、老いの孤独と諦観を繊細に表現しています。
小津芸術の最終到達点として、観る者の心に深い余韻を残す名作ですよ。
『小津安二郎』シリーズが見られる動画配信サービス
小津安二郎作品は現在、主要な動画配信サービスで視聴できます。
松竹がライセンスを管理しているため、配信状況は各社の提携状況によって変わるんです。
| 配信サービス名 | 配信の有無 |
|---|---|
| U-NEXT | ◯(ほぼすべての主要作が見放題) |
| Amazonプライムビデオ | ◯(見放題または松竹シネマPLUSへの加入が必要、一部レンタル) |
| Netflix | ×(配信なし) |
※Amazonプライムビデオは基本的にレンタル(300円〜)が多いですが、「松竹シネマPLUS」への加入で見放題になる作品が多数あります。
U-NEXTは小津作品のデジタル修復版を網羅しており、美しい画質で楽しめるのが魅力。
どちらのサービスも無料体験期間があるので、無料体験に申し込めば無料で視聴できますよ。
配信権利は月単位で更新されるため、視聴前に最新の配信状況を確認することをおすすめします。
振り返り
小津安二郎作品を初めて観るなら、『晩春』から始めて『秋刀魚の味』まで順番に観るのがベスト。
様式の完成と映像技術の進化を追いながら、反復の美学を体感できます。
まずは『晩春』であの独特なローアングルと原節子の美しさに触れてみてください。
もしテンポがゆっくりすぎると感じたら、カラー作品の『お早よう』へスキップするのも賢い選択。
小津監督特有の「赤いやかん」を探しながら観るのも楽しいですよ。
配信サービスではU-NEXTが最も充実しているので、無料体験を活用してみてくださいね。

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